私たち消費者がスーパーで買い物をした時レシートや領収書類が発行され、商品が引き渡されます。小売業以外の場合において、商品の引渡しと商品代金の受取が同時でないときには(掛売り)、後で支払ってもらう権利があることを証拠として残しておく必要があります。
一般的にはその証拠書類として、納品書が受け渡しされます。通常使用される市販の納品書は4枚複写になっており、そのうちの1枚は請求書として代金を請求するときにも使用できるようになっています。
1 会社名、社印の押印
2 商品の納品先名
3 納品日
4 品名・数量・単価・金額
5 消費税率
6 消費税額
7 税込み合計額
1 納品書控え(販売者で保管)
2 請求書(締日まで保管し、合計表とともにセットし、得意先に渡す)
3 納品書(納品先に渡す)
4 物品受領書(納品書と一緒に渡し、受領印やサインをもらい、販売者側で保管する)
売上の計上時期にはいくつか考えられますが、各会社がいつの時点で計上することにしているかによって、
処理は異なります。基本的には、納品書のデータから売上・仕入に関する仕訳を作成します。
計上された売上・仕入の相手勘定として売掛金・買掛金勘定を設けて、代金の決済状況を管理する必要があり
ます。各相手先別に管理できるよう得意先元帳・仕入先元帳をつくりそのつど記入します。
手作業で納品書等の処理・帳簿記入を行っている場合には、そのつど仕訳・転記するのは大変な手間がかか
ります。一般的には便宜上請求書から仕訳し、決算時に納品書との差額を調整する方法がとられます。
商品の販売にコンピュータシステムを活用すれば、納品書・請求書・得意先元帳等の作成にかかる集計作業
は自動的に行われます。
商品の在庫管理は、実際に種類ごとに品物の状態・数量の確認をする(実地棚卸)以外に、商品の受け
入れ・出庫の情報を記録する必要があります。商品が盗難や万引きにより減少していないかなどを定期的に
管理することも重要です。
しかし、記録作業のすべてを手作業で行うには、量的に限界があります。一般的に大量の種類・数量の商品を
扱う場合にはバーコードやコンピュータを用いて在庫管理が行われます。
バーコードを利用して商品情報をインプットし、出庫情報もそのつど入力します。毎月月末にはコンピュー
タ上のあるべき商品在庫表を出力し、実際の在庫を人の手で確認します。(バーコードで読み取る)
最後に両方の在庫結果をつき合わして差異を確認します。
あまりにも多額の差異が出たので調査してみたら社員が不正に持ち出していたというケースもあります。
機械を使用しても、大変な手間と労力を要する作業ですが、会社の正しい業績を把握するため、大切な商品
を守るためには必要不可欠なものと割り切ることが重要です。
また、コンピュータを導入したとしても、手作業で行われる部分については、社員のチームワークが問われることも多
いので、繰り返し訓練する必要があります。数ヶ月すると慣れてスムーズになってきます。
毎月は無理でも、定期的に在庫チェックができる体制を整えてみてください。